株式トレードを行う上で、「株価がどの程度動くのか」を事前に把握しておくことは、利益を積み上げるための重要なポイントです。今回は、「株価の値幅」に注目し、トレードのスタイル別にどのように値動きを捉えるべきかを詳しく解説いたします。
値動きを知らずにトレードしていませんか?
多くの個人投資家が、持っている銘柄やエントリーしようとしている銘柄の「日々の値幅」を把握せずにトレードを行っています。しかし実際には、値幅を把握するだけで、以下のようなメリットが得られます。
- ノイズに惑わされずに済む
- 適切なロット管理が可能になる
- ストップロスや利益確定の判断がしやすくなる
例えば、ある銘柄が1日で100〜150円程度動いているとしたら、100株保有しているだけでも1万円〜1万5,000円の変動になります。これを知らずにエントリーすれば、50円の下落で焦って損切りをしてしまい、その後の上昇を取り逃がすといった事態に繋がりかねません。
実践:過去数日の値幅を確認する方法
トレード前には、必ず以下のような観点でローソク足を確認しましょう。
- 過去2〜3日分の高値と安値
- 日足ベースでの1日の値幅(上下動)
- ヒゲの長さも含めて「最大の揺れ幅」を把握する
たとえば、以下のように確認できます:
- ある日:高値3,000円、安値2,856円 → 値幅144円
- 前日:高値3,020円、安値2,903円 → 値幅117円
- 3日前:高値2,916円、安値2,790円 → 値幅126円
このように毎日おおよその値幅を把握しておくことで、「今日の変動は想定内かどうか」が判断できるようになります。
スパンに応じた値幅感覚が必要
短期トレード(〜1週間)
- 日足ベースのノイズ(上下動)に慌てないことが重要
- 値幅の目安:1日で100〜150円程度動く銘柄は珍しくない
- スキャルピングやデイトレであっても、「1日の最大変動幅」を理解しておく
中期トレード(1〜2ヶ月)
- 1ヶ月間の値動きの全体像を把握する
- 小さな下落や押し目をノイズと見なし、トレンドを重視する
- ターゲット価格に向けた途中の値動きは許容範囲として認識
長期トレード(数ヶ月以上)
- 値動きがさらに大きくなるため、含み損の耐性が必要
- 月単位の上下幅を把握してからエントリー判断をする
値幅確認にはATRも活用できる
テクニカル指標の一つである「ATR(Average True Range)」も、値幅感覚を掴むのに有効です。
- ATR14であれば、直近14日間の平均的な変動幅を示します
- 実際に表示してみると、120円前後の値が出ていれば「1〜2日間で120円前後動く可能性がある」と判断できます
とはいえ、ATRがなくてもローソク足の高値と安値を見るだけでも十分な値幅情報は得られます。
ノイズに負けず、トレンドを掴むために
値幅感覚がないと、以下のような落とし穴にはまる可能性があります:
- 少し下がっただけで慌てて損切り
- 早めに利益確定しすぎて伸び代を逃す
- 毎回ノイズに振り回され、メンタルが安定しない
だからこそ、**自分がトレードしようとしている期間に応じた「許容すべきノイズの幅」**を把握しておくことが極めて重要です。
会員講座ではより実践的な内容を配信中
ここまで読んでいただきありがとうございます。今回ご紹介した内容は、あくまで基本的な考え方にすぎません。
当サイトの会員講座では、
- 毎日の市況解説動画
- 銘柄ごとの具体的な売買タイミング
- エントリーからイグジットまでの戦略
- 会員からの銘柄リクエストに応じた分析
- 初心者向けから実践トレーダー向けまで対応した体系的な講座
など、より一歩踏み込んだトレード手法を丁寧に解説しています。
本気で利益を出したい方、感覚ではなくロジックで相場を捉えたい方にこそご活用いただきたい内容です。